ノマドワーカーのカバンの中にはどのような持ち物が入っているのでしょうか?アイテム選びのポイントは『軽量』と『多機能』です。ポケットWi-Fiやモバイルバッテリーの賢い選び方や、あると便利なグッズについても紹介します。
ノマドワーカーとは?
『ノマド(nomad)』とは、本来『遊牧民』を意味する言葉です。現代では『ノートパソコンやタブレットなどを携行し、場所に縛られず働く仕事のスタイル』を指しています。
『フリーランス』や『リモートワーク』などと混同しがちですが、少し意味合いが異なるので、この機会に違いを理解しましょう。
時間や場所に縛られないのがノマドワーカー
ノマドワーカーの最大の特徴は『時間や場所に縛られない』という点です。仕事の中身や契約内容、正社員か否かは関係ありません。
ノートPCやタブレット端末を持ち歩きつつ、Wi-Fiが利用可能なあらゆる場所を仕事場にできるのがノマドワーカーです。
ネット経由でさまざまなリソースが利用できる『クラウド』が登場したことも、ノマドワーカーが増加した理由の一つでしょう。
データやファイルの物理的な保存場所を考える必要がないので、いつでもどこでも仕事が可能です。
リモートワークやフリーランスとの違い
『フリーランス』とは、特定の会社に属することなく、自分の能力を武器に不特定多数の企業の業務を請け負う『契約形態』を指します。
『リモートワーク』は、特定の組織に所属しながら、会社以外の場所で働く『勤務形態』のことです。
ノマドとは、フリーランスやリモートワークと意味を混同されがちですが、どのような環境下で働くかという『ワークスタイル』なので、契約形態や所属は関係ありません。
実際に『フリーランス×ノマド』や『リモートワーク×ノマド』という働き方も存在します。
移動の多いノマドワーカーの持ち物選びのコツ
いろいろな場所を移動するノマドワーカーにとって『荷物の選定』は重要です。
ノマドのよさの一つに『フットワークの軽さ』があげられますが、物が多く重すぎると、移動や仕事に支障が出てしまうかもしれません。
軽量、多機能が鉄則
アイテムを選ぶときは『軽量で、できるだけ機能が充実しているもの』を選びましょう。
具体的な持ち物は以下の項目で説明しますが、特にメイン道具となるPCやタブレットは、『薄くて持ち運びやすいこと』が必須条件です。
また、多少値段が高くても『多機能』なアイテムを選んだ方が、仕事や移動がラクになります。バッグや洋服も、さまざまなシチュエーションに対応できるものを身につけましょう。
ノマドワーカーにとって必須な持ち物は何?
ノマドワーカーは、ネットがつながる環境とPCやスマートフォンなどの端末が命綱です。
価格の安さやデザインのよさも大事な要素ですが『過不足なく作業ができるスペックかどうか』を重点的に確かめましょう。ノマドの必須アイテムと、選び方のポイントを解説します。
スマートフォン
スマートフォンは、ノマドワーカーでなくても手放せないツールです。人によっては、PCは使用せずにスマホ1台で仕事をこなしている場合もあるでしょう。
特にフリーランスは、外出先で急な仕事の依頼や変更を受けることもあるので、そういった情報をうっかり忘れてしまうと、業務に支障をきたしてしまいます。
スマートフォンの魅力は、カメラ・録音機・スケジュール帳・電話帳・チャットやメールなどの多機能が搭載されている点です。ちょっとしたメモや記録は、スマートフォンのみでまかなえます。
また『iPhone7』以降であれば『Apple Pay』が使えるので、財布を持ち歩かなくても済むでしょう。
いつでも情報収集できるように、必要なアプリや辞書をダウンロードしておくのもおすすめです。
薄型軽量のPC
PCは『薄くて軽量』が鉄則です。小さすぎるパソコンは長時間の作業に不向きなので、画面のサイズは11~14インチの間で選ぶとよいでしょう。
サイズにもよりますが、重量はできるだけ2kgを超えないものが理想です。1kg以下の軽量タイプも多く登場しています。
また、移動時の衝撃に耐えうる堅牢性やバッテリーの持ち、PCのスペック(メモリなど)もチェックすべきポイントでしょう。
予算の許す範囲内で、基本性能や拡張性の高いノートPCを選ぶことをおすすめします。
ポケットWi-Fi
カフェでは『無料Wi-Fi』が利用できますが、セキュリティの面を考えると、自分専用の『ポケットWi-Fi』は持っておいた方がよいでしょう。
ポケットWi-Fiがあると、青空の下でのびのびと仕事をする働き方が実現します。
一般的に、ポケットWi-Fiは『データ量に制限のあるプラン』と『無制限のプラン』の2種類です。前者は、制限を超えると速度が遅くなりますが、まったく使えなくなるわけではありません。
しかし、作業効率が大幅に低下するので、PC作業がメインなら迷わず無制限プランを選びましょう。
ポケットWi-Fiがあれば、複数の機器を同時にネットにつなげられるのもメリットです。スマホの契約プランを『通話料のみのプラン』にして、コストをおさえる方法もあります。
モバイルバッテリー
『モバイルバッテリー』は、ポケットWi-FiやPCと並んで大切なアイテムです。
『iPhone』シリーズの1回の充電にかかる容量が2000~3000mAh前後なので、タブレットやPCを充電するなら、最低でも『1万mAh以上』は必要です。
バッテリーは、繰り返し使ううちに消耗が早くなるのに加えて、給電時に電圧の変換ロスが生じます。PCを使う人は2万~5万mAhの容量があると安心でしょう。
スマートフォンやタブレットなど複数の充電も可能です。
ノマドワークの際にあると便利なもの
ノマドワーカーが多くの荷物を携帯するのはあまり好ましくありません。
しかし、仕事の効率化や疲労の軽減に役立つアイテムがあれば、積極的に取り入れることも大切です。あると便利なものや持っていて損はないアイテムを、ピックアップして紹介します。
手帳や筆記用具
「スマートフォンを持っていても、スケジュール管理やメモは手書きしたい」という人は少なくありません。たしかに、アイデアがふと浮かんだ際は、手書きの方がスピーディーなこともあります。
また、あまりにもすべてをスマートフォンに頼りっぱなしの人は、紛失したときに困るので、メモや手帳も併用した方がよいでしょう。
筆記用具は、ボールペンやカラーペン、シャープペンなどが一体化した『多機能ペン』がおすすめです。
ブルーライトをカットするPC用メガネ
PC作業が多く、眼精疲労が絶えない人は、ブルーライトをカットする『PC用メガネ』を使ってみましょう。
ブルーライトは、可視光線の中でエネルギーが最も大きく、目の網膜にまで到達します。長く浴び続けると、目の痛みや疲れが増幅するだけでなく、睡眠障害や体内リズムの乱れにもつながるでしょう。
ブルーライトカット率が高いレンズほど、黄色みを帯びています。目立つのが気になる人は、カット率がやや低めの『クリアタイプ』がおすすめです。近眼の人は、度付きレンズを作るときに『ブルーライト加工』を選択しましょう。
いざという時のための名刺
さまざまな場所を移動するノマドワーカーは、固定されたオフィスにいる会社員に比べて出会いが多いでしょう。
出会いが仕事につながることもあるので、『名刺』はいつも携帯しておきたいアイテムです。
また、相手から名刺をもらったら自分の名刺を渡すのが社会人のマナーとも言えます。名刺を収納するための『名刺ケース』や、データ化して整理するための『スマホアプリ』もあると便利です。
イヤホンやタブレット
『イヤホン』は、好きな音楽を聴いてモチベーションや集中力を高めたいときに重宝します。また、ざわざわした環境の中で通話をする場合にも役立つでしょう。
イヤホンは、くるっと丸めれば場所をとらないので、常にカバンの中に入れておくのがおすすめです。
また、執筆作業が少ない人は、PCではなく『タブレット』を持ち歩く手もあります。タブレットは7~10インチ程度なので、長時間カバンに入れて持ち歩いても負担になりません。
タブレット専用のコンパクトなキーボードがあると資料作成がラクにできるでしょう。また、クライアントにパワーポイントや資料を見せながら説明をするときにも重宝します。
まとめ
ノマドワーカーは荷物が多くなると、フットワークに大きな影響を与えます。必要なものと必要でないものを明確にして、厳選したアイテムを身に着けましょう。
仕事の効率が上がるのであれば、多少コストがかかっても、軽量・多機能・大容量などのワンランク上のものを選ぶことをおすすめします。
口コミや同じノマドワーカーの意見などを参考にして、自分にぴったりのアイテムを見つけましょう。