働き方が多様化してきている昨今、ノマドワーカーとして活動していきたいと考えている人も多いのではないでしょうか。しかし一般的な進路ではないので、将来性が不安な人もいるでしょう。本記事ではこれらについて言及していきます。
ノマドワーカーの定義とは
そもそもノマドワーカーとはなんなのでしょうか。ノマドとは英語で『遊牧民』という意味があり、場所や時間に囚われずに自由に働き方を決めるスタイルのことを指します。
フリーランスと混同されがちですが、ノマドは働き方のスタイルそのものを指しているのです。対してフリーランスは、会社と距離をおいて案件を受注する契約のことを言います。
ノマドワーカーが増加している背景
日本ではノマドワーカーとして働いている人は少数派ですが、海外ではさほどめずらしくもないようです。北米では2015年の段階で、会社の従業員なども含め、全体の約30%のワーカーがノマドスタイルで働いていたというデータもあります。
また、東京急行電鉄は働き方の多様性推進制度として、『スライド出社』や『バリュータイム』などを積極的に推進しています。バリュータイムとは、自ら効率的に業務に取り組むことで、所定労働時間である8時間から労働時間を30分短縮できる制度のことです。
テレワークによる在宅勤務の採用や、提携コワーキングスペースなどのサテライトオフィス勤務の導入も進められています。
ノマドの将来性
スマートフォンやWi-Fi環境の普及、業務のクラウド化などによって、特定の職場で働く必要がなくなってきています。むしろ事務所などを持つことで、光熱費や賃貸の料金などの費用が発生しますし、社員間の人間関係のトラブルも発生しやすくなるでしょう。
企業も社員の多様なライフスタイルを尊重する形で、在宅勤務や副業を認める方向性が進んでいます。今後は働く場所や勤務時間も、自らの意志で決めることが一般的になっていくかもしれません。
ノマドワーカーとして働くために
現在本職がある場合は、無計画のまま離職してノマドワーカーという道を選ぶのはリスキーなので控えたほうが無難です。
ノマドワーカーとして働くために、考えておかなければならないことを解説します。
始めるには余裕ある資金が必要
ノマドワーカーとして働くと決めたとしても、仕事が軌道に乗るまでにはある程度の時間がかかります。働き始めてから収入が口座に振り込まれるまで、1〜2カ月程度かかることもめずらしくありません。
そのため、資金がまったくない状態でノマドワーカーになるのは危険と言えるでしょう。まずは本業の副業として始め、要領を掴んでから本格的なノマドワーカーに移行するのをおすすめします。
もし既に余裕のある資金があるのであれば、いきなりノマドワーカーを始めるのも良いでしょう。しかしそのときは少しでも早く安定した収入が得られるように、娯楽にかける時間などを割いて勉強する姿勢が大切です。
何事にも計画性が大切
ノマドワーカーという働き方は非常に魅力的ですが、一般的にはリスキーな行為と取られられることが多いようです。家族や友人も心配するでしょうし、止めてくる人もいるかもしれません。
だからこそ計画的に働き始める必要があります。現在自分が置かれている状況や目標としている収入などを考慮し、安定した収入が得られる仕事を見つけなければなりません。
ノマドの世界ではサラリーマンとは違い、収入は固定ではないですし、仕事をサボっていても叱ってくれる上司もいないのです。すべてが自己責任の世界だからこそ、綿密な計画が大切です。
未来へ繋がる目標を立てよう
ノマドワーカーになることを決めたなら、未来へと繋がる目標を立てましょう。目標は「こうなりたい」という夢や願望のようなものでOKです。
たとえば、「月収100万円を達成したい」「社長になりたい」「豪邸に住みたい」など、自分をワクワクさせてくれるものであればなんでも構いません。それが他人にとってくだらないことでも、自分にとって大切なことなら、きっとモチベーションになるはずです。
大きな目標を決めたら、短期〜長期的な目標に落とし込んでいきます。長期的な目標だけを設定すると現実味がなく、日々のやることに繋がりません。短期的な目標を設定することで、それが叶わなかったときに計画を練り直すこともできるのです。
ノマドワーカーになるにはどうしたらいい?
ノマドワーカーになるためには、具体的にどうしたらいいのでしょうか。ここではおすすめの方法を解説します。
情報発信能力を磨こう
ノマドワーカーとして働くと決めたら、定期的に情報発信をするクセをつけましょう。情報発信と聞くと難しく感じるかもしれませんが、実際は簡単です。
たとえば料理が好きなのであれば、ブログを通じて自分のオリジナルレシピや料理のコツなどを投稿することも情報発信と言えます。つまり、自分が持っている知識やノウハウをネット上に積極的に公開していくのです。
後述するマネタイズ化を考えるのであれば、情報発信をする媒体は『ブログ』をおすすめします。あわせてTwitterやInstagramなどのSNSも使えば、より効果的な情報発信が可能です。
ブログなどで稼ぐ仕組みを作ってみる
ブログには、広告を掲載したり、メルマガを発行したりすることで収益をあげられます。
無料ブログは邪魔な広告が入っていたり、Googleアドセンスの設置ができなかったりするサービスが多いので注意が必要です。
収益をあげることを目標にするなら、『WordPress』や『はてなブログ』などの有料ブログやプランの利用がおすすめです。独自ドメインを取得して開設したブログであれば、自由に稼ぐ仕組みを構築できます。
ブログで稼ぐ仕組みを作ってしまえば、24時間あなたに代わって働き続けてくれるでしょう。あなたが寝ている間や映画を見ている間にも、あなたの分身として収益を生み出してくれるのです。
マネタイズするスキルを身に付ける
たとえ莫大なアクセスを誇るブログを構築できたとしても、マネタイズしていなければ収益は0円です。
マネタイズにはGoogleアドセンスの設置やアフィリエイト、メルマガの発行などさまざまな方法があります。
色々なマネタイズの手法を学んでいくことで、自分の得意なことや好きなことをお金に変えられるようになるでしょう。
ノマドの仕事の探し方
ノマドワーカーは、どこから仕事を探しているのでしょうか。主な仕事の探し方をご紹介します。
クラウドソーシングに登録する
クラウドソーシングサイトでは、ノマドワーカーやフリーランス向けの案件がたくさん募集されています。
記事を執筆するWebライターやアプリ開発のためのエンジニアなど、業種は多岐にわたります。単価が安い案件も多いですが、ノマドワーカーとしての実績を積むのに最適な環境と言えるでしょう。
旅行のついでに仕事をすることも
最近は旅行そのものが仕事になるような求人サイトもあるようです。Webライターやブロガーはもちろん、Webデザイナーやバイヤーなども、旅行のついでにできる仕事を見つけられるでしょう。
たとえばWebライターやブロガーなら、自分が旅行した先の観光地や宿泊ホテルについての記事執筆の仕事があります。旅行が好きなら『旅行ライター』として旅行系メディアに寄稿するのも良いアイデアでしょう。
初心者向けの案件も多いので、経験を積む意味でもトライしてみてはいかがでしょうか?
まとめ
ノマドワーカーは非常に魅力的な働き方である一方で、すべて自己責任の厳しい世界でもあります。綿密な計画を練ったうえでノマドワーカーの世界に飛び込んではいかがでしょうか。
ノマドワーカーとして安定して収入を得られるようになれば、普通に就職していたら得られなかった経験をたくさんできるかもしれません。旅行など自分の好きなことを仕事のテーマにすれば、のびのびと働けるでしょう。