ブログの基礎知識

ブログ収入で扶養から外れる?基本的な税知識を理解しよう

一定以上のブログ収入があると、扶養から外れてしまします。さらに、税金の支払いや社会保険への加入が求められます。税金や控除について知り、扶養内で稼げる金額や確定申告の有無を判断しましょう。ブログ収入も正しい申告が必要です。

税金の計算で知っておきたい用語

これまで配偶者の扶養に入っていた人でも、ブログ収入が一定以上になると税金を支払う義務が出てきます。

税金関連する用語は、違いがわかりにくいものや意味を理解していないものもありがちです。ここでは、そんなわかりにくい言葉について解説します。

収入と所得の違い

区別がつきにくい言葉の筆頭にあげられるのが『収入』と『所得』です。二つの言葉の関係は、計算式で表すと『所得=収入-経費』となります。

ブログ収入において、報酬が確定すると、決まった期日に指定の口座へ振り込まれる金額が収入です。

ブログを運営するには、サーバー代やインターネット代などの『費用』がかかります。この費用が『経費』です。

収入と経費を計算式にあてはめると『所得』がわかります。所得税や住民税の計算は『収入』ではなく『所得』をもとに導き出されているのです。

扶養とは

扶養とは、『独立して生計を立てられない家族を養うこと』です。子どもども・高齢者は年齢の面から働けないケースも多く、子育て中の主婦・主夫もまとまった仕事の時間を取るのは難しいでしょう。

そのため『扶養』という考えを取り入れて、家計を支える人の負担を軽減しています。例えば、所得税における『扶養控除』や『社会保険の保険料』が控除・免除される仕組みです。

控除とは

控除は『差し引くこと』を意味します。税金の計算で『控除』というと、所得から差し引く金額が該当するでしょう。税金の負担が公平になるように取り入れられているのです。

例えば、所得控除の一部には下記の種類があります。

  • 基礎控除:納税者全員に適用される
  • 青色申告特別控除:青色申告にだけ適用される
  • 扶養控除:扶養家族がいる人に適用される
  • 配偶者控除:対象となる配偶者がいる場合に適用される
  • 医療費控除:一定以上の医療費がかかった場合に適用される

控除があると、支払う税金が安くなります。『適用される控除がないか』きちんと確かめることが節税につながるのです。

扶養に関わる控除について

さまざまな控除がありますが、その中でも『扶養内でブログ運営をするときに関係する控除』について解説します。控除される金額について知って、正しい申告をしましょう。

住民税の基礎控除

『基礎控除』とは、すべての人に適用される控除のことです。住民税にも基礎控除があり、収入を得ているすべての人が受けられます。控除される金額は、33万円です。

そのため、ブログ収入が33万円に満たない場合には住民税の支払い義務が発生しません。税負担のない範囲でブログ運営をしたい場合の目安となるでしょう。

所得税の基礎控除

所得税の基礎控除も、すべての人が受けられる控除です。収入から一律38万円が差し引かれます。

所得税が発生しない範囲でブログ収入を得るなら『収入を38万円未満』にしましょう。38万円を超えると、所得税の支払いのために『確定申告』をする必要が出てきます。

これまで扶養に入っていた場合『配偶者給与の配偶者控除』が確定申告後からは受けられなくなります。

配偶者特別控除

『配偶者特別控除』は、配偶者の所得が38~123万円かつ納税者の所得が1000万円より少ない場合に受けられる控除です。

配偶者の所得が38万円を超えると、配偶者控除は受けられなくなります。そのかわり適用されるのが『配偶者特別控除』です。

配偶者の所得と、納税者である夫などの所得によって『段階的に控除額が変動する』特徴があります。所得税の場合、控除額は最大で38万円です。

配偶者特別控除は住民税にもあります。住民税も段階的に控除額が変動しますが、上限額は33万円です。

よく言われる壁とは?

配偶者の働き方が話題になるとき、よく『〇〇の壁』という言葉を耳にすることでしょう。複数ある『壁』について、どういった働きがあるのか解説します。

『〇〇の壁』についての意味を正しく理解して、自分に適した働き方を見つけましょう。

所得税の壁

『所得税の壁』は、所得税の支払いが発生するラインです。

パートで働いている場合には、103万円が該当する値になります。収入から差し引かれる給与所得控除65万円と基礎控除38万円を合計すると103万円になるためです。

ブログ収入を得ている場合、『所得税の壁』は2種類あります。確定申告を白色で申告している場合には38万円、青色申告でしている場合には103万円です。

受けられる控除が基礎控除のみの白色申告に対し、青色申告では『青色申告特別控除65万円』が受けられます。控除額が違うため、同じブログ収入でも2種類の壁があるのです。

紹介した所得内であれば『扶養内で働いている』ということになります。

社会保険料の壁

『社会保険の壁』は、『健康保険』と『国民年金』の場合でそれぞれ異なります。

健康保険の場合『健康保険組合』によって基準が違うのがポイントです。まずは、加入している健康保険組合に問い合わせてみましょう。

『年収130万円まで』というケースや『所得130万円まで』というケースのほか『個人事業主として仕事をすると扶養に入れない』という組合もあります。

国民年金の場合には、年収130万円が基準です。ブログ収入が130万円未満なら『第三号被保険者』になれるでしょう。

収入から経費を差し引くこともできるので、年収130万円以上の場合にも経費を引くと扶養内におさまる可能性があります。

健康保険も国民年金も年収130万円が一つの基準額です。しかし、それぞれ細かな部分に違いがあるので、注意しましょう。

申告についても知っておこう

ブログ収入が一定以上になると、確定申告をして所得税を納める必要があります。確定申告が必要なケースと、必要書類について解説するので、正しい申告の参考にしましょう。

申告が必要な人

運営しているブログで収入を得られたとしても、すべての人が確定申告しなければいけないわけではありません。所得が『一定以下』なら、申告は不要です。

確定申告が必要になる金額は『ブログ収入が副業か本業か』で違います。パートや正社員として働きながらブログ収入を得ている場合、年間所得20万円以上で確定申告が必要になります。

ブログ収入が本業で、主な収入源にあたる場合、年間所得38万円以上になったら確定申告をしましょう。

このとき注意したいのは、基準となる金額が『所得』という点です。所得は収入から経費を差し引いて求めます。

収入が20万円もしくは38万円を超えていたとしても、多額の経費がかかっていた場合は『差し引き後の所得額で、確定申告が不要になる』ケースがあるので気をつけましょう。

必要書類

確定申告をするには、正しい金額の計上はもちろん『必要書類を不備なくそろえること』が大切です。

白色申告と青色申告、どちらも共通して提出するのは『確定申告書B』と『各種控除に必要な書類』です。

各種控除に必要な書類には、生命保険料の控除証明書・医療費の領収書・寄附金の受領証などがあります。該当する控除をよく調べて、必要な証明書を漏れずに添付しましょう。

このほかにも、青色申告は『青色申告決算書』を、白色申告は『収支内訳書』を提出します。

『帳簿』や『領収書』はこれらの書類を作成するのに必要ですが、提出はしません。ただし『保管義務』があるので、整理して取っておきましょう。

まとめ

ブログ収入は扶養内で稼ぐことが可能です。年間所得33万円より少なければ、住民税も所得税もかからず、社会保険に加入する必要もありません。

税金や控除の手続きをするときには『収入』と『所得』の違いに注意しましょう。『所得=収入-経費』の計算方法で、どちらが基準となっているか確かめます。

税金や控除について正しく知って、ブログ収入の申告に役立てましょう。

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