宣伝であることを隠しながらPRするステマは『宣伝手法』として消費者から非難されてきました。具体的なステマの手法にはどのようなものがあるのでしょうか?ステマについての正しい知識を学び、いざ直面したときに適切に対処しましょう。
ブログ収入と広告の仕組み
多くのブロガーがブログの収益化に活用しているのが『広告』です。
『アフィリエイト』や『アドネットワーク』といった広告には、どのような特徴があるのでしょうか?それぞれの仕組みを解説します。
クリック課金型広告
広告がクリックされると報酬が発生するのが『クリック課金型広告』です。代表的なサービスに『Googleアドセンス』があります。
クリック課金型広告の魅力は『広告コードをブログに貼るだけでよい』という手軽さです。作業量が少なくシンプルなので、初心者でも取り組みやすい方法と言えます。
表示される広告は『ブログのジャンル』や『ユーザーの興味・関心』に合わせて、最もクリックされやすいものが自動的に選ばれます。
そのため、事前に広告を選んだり、広告に合わせた記事を書いたりする必要がありません。
ユーザーに喜ばれる記事を書きながらアクセスを集めることに集中すれば、自然に収入が増えていく仕組みです。
オンライン ビジネス – ウェブサイトの収益化 | Google AdSense – Google
成果報酬型広告
アフィリエイトとは『成果報酬型広告』のことを指します。その名の通り、成果が発生することで報酬につながる広告です。
『単価が高い』という点は、成果報酬型広告の1番の強みと言えるでしょう。なかには、1件成約するだけで1万円以上の報酬になる広告もあるのです。
ただし、成約までのステップが多いので、クリック課金型と比べて難易度は高めでしょう。
ただ質のよい記事を書けばよいというわけではなく『狙ったキーワード』で『適切なターゲット』に訪問してもらう必要があるからです。
そのため、ライティングはもちろん、マーケティングやセールスの知識も必要になります。『学ぶべきこと』や『やるべき作業』が多いので、ブログ運営に慣れてからチャレンジしてもよいでしょう。
純広告
広告を掲載することで報酬が発生するのが『純広告』です。ユーザーのアクションがなくても広告料を受け取れます。一般的な広告やCMに1番近い形態の広告です。
ただし、初心者がいきなり利用できる広告ではありません。『アクセス数』と『知名度』の基盤ができている『上級者向けの広告』と言えます。
有名人がブログで稼いでいる仕組み
ブログで収入を得ているのは、ブロガーだけではありません。芸能人やモデルなど『有名人』もブログを収入源にしているのです。有名人がブログで稼いでいる仕組みを解説します。
企業との提携
有名人は、企業と直接提携することで、ブログ収入を得ています。特定の企業の商品を「最近のお気に入り」「おすすめ」といった形で紹介するのです。
商品紹介で収入を得るとき、普通のアフィリエイトでは広告を貼ります。しかし、芸能人のブログにそのような広告は見当たりません。
その理由は、『ASP(アフィリエイトサービス会社)経由』で広告を掲載している一般人とは異なり『企業と直接提携』している可能性があるためです。
企業との提携を公表していなかったり、商品紹介の目的を明らかにしていなかったりすることは、ステマの一種とも考えられています。
影響力が大きい点がポイント
有名人がステマのような方法でブログ収入を得られるのは『影響力が大きい』からです。多くのファンがいて、日々たくさんのユーザーが訪問する有名人ブログの影響力を、企業も活用しています。
ブログサービスも、有名人の影響力から恩恵を受けています。有名人のブログがあるとそのブログに多くのユーザーが訪問するため、ブログサービスの人気が高まるからです。
有名人は『大きな影響力のあるブロガー』として企業やブログサービスにメリットをもたらすことで、ブログ収入を得ています。
ステマについて知ろう
有名人のブログで『お気に入りを紹介する』形式の宣伝の仕方を『ステマ』と言います。ステマにはどのような特徴があるのでしょうか?ステマの基礎知識と対策について解説します。
ステルスマーケティングのこと
ステマは、ユーザーに『宣伝であることを気づかれないように』おこなう広告活動です。
その名の通り『こっそりおこなうこと』という意味の『ステルス』と『マーケティング』を組み合わせているマーケティング手法と言えます。
有名人のブログでも「お気に入り商品」という趣旨の内容のみで『広告や宣伝である』という真意は明かされていません。
ほかにも『ランキングサイトの中立な意見』であるように見せかけて、特定の商品を宣伝する場合や『一般ユーザーの感想』のように見せかけて、宣伝しているものなどがあります。
例えば『ショッピングサイトの口コミ投稿欄』や『体験記形式のブログ記事』『口コミ情報サイト』などは、ステマに利用されやすい媒体です。
ステマはモラル違反とされる
ステマが発覚すると、行為者にあたる企業や個人は、強く非難されることがほとんどです。過去にも、企業ブログが炎上したり、有名人が活動不能になったりした例があります。
これは、ステマが『モラル違反』と見なされるからです。宣伝であることを『意識して隠す姿勢』が、ユーザーの拒否感につながっていると考えられています。
過剰な持ち上げは怪しい?
ステマは、注意深く見てみると見分けることが可能です。冷静に中立な目で『ステマかどうか』判断しましょう。「有名人のブログや大きなサイトなら大丈夫」と信頼しすぎないことが大切です。
有名人のブログや大手の口コミサイトでも『過剰に商品のよさをアピールしているもの』は、ステマの可能性が高いでしょう。
例えば『ほかの口コミはそこまで評価が高くないのに一つだけ高評価がある』場合です。内容にもよりますが、過剰にPRしている場合にはステマの可能性が高いでしょう。
有名人のブログなら『ほかの有名人と同時期に同じ商品を紹介』していたり『紹介の下にホームページのリンクが貼られていたり』している場合には、ステマが疑われます。
ステマのパターンと例
モラル違反と見なされて強く批判される傾向にあるステマですが、実際のケースを見るといくつかのパターンに分類できます。
パターンごとの特徴を解説するので『ステマを見分ける』『意図せずステマのような手法を取るのを防止する』手段に役立てましょう。
有名人などの宣伝
代表的なステマは、有名人による宣伝です。よく見られる『有名人のブログで商品をおすすめする』記事も、このパターンと言えます。
過去には、架空の映画評論家を作り出すというケースもありました。実在しない映画評論家に宣伝したい映画を高く評価させたのです。
また『有名ブロガーを利用したステマ』もあります。企業からの依頼があったことを隠して、新商品をアピールする記事を執筆してもらう方法です。
有名人の宣伝は大きな影響力があります。『情報の拡散力』を悪用しているケースと言えるでしょう。
一般消費者へのなりすまし
『企業やその代理人が、一般消費者のふりをする』のも、ステマの手法としては有名です。「中立な立場である消費者からの意見だ」という体裁でPRをします。
ユーザーは一般消費者の意見として情報に触れるため、客観的な意見として受け取りますが、実際には企業による『商品イメージの刷り込み』なのです。
過去には、一般消費者のフリをしてブログ運営して特定の企業を宣伝したり、ファンを装ってPRしたりするケースも起こっています。
まとめ
ステマが発覚すると、ブログ炎上に発展するほど大きな非難を浴びます。
有名人のおすすめ・一般消費者へのなりすまし・体験談風の記事などのように、巧妙に隠されているステマを見分けましょう。
また、ブログ運営の際には、意図せずステマのような表現をしてしまわないように注意して記事執筆をすることが大切です。